効率的に資産形成をしていくための最短の道は、「稼ぐ力を磨き、より多くの収入を手に入れる」ことであることは誰しもが同意することだと思います。
一方で、怠ってはならないのが「支出の管理」です。
家計支出の無駄を無くし、蓄財率を高め、資産運用により多くの資金を回せる形を作っておけば、資産形成のペースは加速度的に上がっていきます。
この記事では、そのような「倹約」の概念の大切さを学び、実際の家計管理・ライフプランの参考にできる名著と、その要約内容をご紹介したいと思います。
となりの億万長者(トマス・J・スタンリー)
【内容紹介】
億万長者とは、実際どんな人々なのか?-アメリカ富裕層研究の第一人者であるスタンリー博士とダンコ博士は、1万人以上の億万長者にインタビューとアンケートをして、資産や年収、職業、消費行動のタイプを徹底的に調査。
結果は驚くべきことに、彼らのほとんどはありふれた職業と家庭をもつ「普通の人々」だったのだ!では億万長者でない普通の人々や、所得は多くても資産の少ない人々と、彼らはいったいどこが違うのか?本書は、そうした本物の億万長者の日常の暮らしぶりから学ぶべき「7つの法則」を導き出し、成功と幸福を手に入れたい読者に伝授する。
【著者情報】
スタンリー,トマス・J.(Stanley,Thomas J.)(スタンリー,トマスJ.)
アメリカにおける富裕層マーケティングの第一人者。
ジョージア州立大学の教授職を経て、ニューヨーク州立大学オルバニー校マーケティング学部の教授となり、1973年にアメリカ全土の億万長者を対象とした初の大規模調査を実施。
現在は富裕層向けビジネスを行なう企業や金融機関へのアドバイザーとして活躍。ジョージア州アトランタ在住
「BOOK」データベースより
億万長者の七原則
本の中では、「普通の暮らし」を送る人がどのようにして億万長者になることができたのか分析がなされています。
その結果として、以下の七原則を守ることができる「蓄財優等生」になるべしと述べられています。
それでは、この七原則を守ることができる「蓄財優等生」とは具体的にどんな姿なのかみていきたいと思います。
蓄財優等生
蓄財優等生について、その「生活水準」「働き方」「投資手法」の3つの観点から、
基本的なライフスタイルのスタンスが紹介されています。
派手な生活をせず、ストレスが少なく、精神的に充足された生活であることが読み取れますね。必要以上に生活水準を上げない暮らし方を心掛けたいです。
自営業・経営者は生活費の一部を事業経費化・節税できるので、サラリーマンより固定費が節約できる分有利なんですね。学歴よりもマネーリテラシー。。
不要な運用コストを発生させないようにして、あとは長期保有で何もせず放っておけば、市場の成長の恩恵にあずかることができる。資本主義の理に適ってますね。
その後のとなりの億万長者(トマス ・J & サラ・スタンリー)
『隣の億万長者』の著者が死去したのち、娘さんが共著で引き継いで、20年後の現代の生活様式に沿うように修正された内容となっています。
「七原則」は変わらないまま、現代で起こりうる経済問題に対して、以下のような規律ある行動を取り、倹約生活を続けることで、長期的に資産構築が達成できると主張しています。
具体的にはどういうことなのか見ていきましょう。
SNSはほぼ見ない
SNSの閲覧を通じて、多くの時間が費やされたり、大量の情報に接することにより、結果として経済的に浪費となる行動を取ることにつながります。
例えば、SNSの閲覧による広告絡みで商品購買率が上がるといったケースです。
一方で、億万長者は一般人より読書・運動・家族の世話にかける時間が長いという特徴があります。
▶︎ お金が掛からないというメリット
富の蓄積につながる行動
規律を守ってとにかく蓄財管理を徹底することです。
億万長者も70%が倹約家の自覚ありなんだって!
職業選択の重要な要素
億万長者の81%が、自分たちの能力と適正をフルに活かすことができる職業選択をしています。
また、成功の要因として、70%の億万長者が、自分のキャリアや選んだ職業を愛することと答えています。
自分の適性に合った仕事を選び、それに没頭することが成功への道なんですね!
そして、成功のために、生活の為に働くという罠から抜け出す思考が重要と述べています。
億万長者たちの投資
投資で資産を着実に増大させていくために、まずは書籍などでしっかり知識を得て、長期的な視点で運用をしていくことが推奨されています。
S&P500に連動する低コストのインデックスファンドへの投資は、一つの最適解として提示されています。
・金持ち父さん貧乏父さん(ロバート・キヨサキ)
内容紹介
この本は…金持ちになるためにはたくさん稼ぐ必要があるという「神話」をくつがえす。持ち家が資産だという「信仰」を揺るがす。資産と負債の違いをはっきりさせる。お金について教えるのに、学校教育があてにできないことを親にわからせる。そして、お金について子供たちに何を教えたらいいかを教えてくれる。
著者
キヨサキ,ロバート
起業家、教育者、投資家。ファイナンシャル教育会社リッチダッド・カンパニーの創業者であり、各種『キャッシュフロー』ゲームの開発者でもある。国際的なベストセラー『金持ち父さん貧乏父さん』を含めて二十冊以上の著書があり、世界中でさまざまなメディアにゲストとして登場したり記事に取り上げられたりしている
「BOOK」データベースより
この本で取り上げている、倹約蓄財のために大事なスタンスとして、大きく以下の4つが挙げられます。
①お金を働かせる
②資産と負債の違いを理解する
③仕事とビジネスの違いを理解する
④学ぶために働け
一つずつ見ていきましょう。
①お金を働かせる
人的資本のみでなく、金融資本も投資に回すことが重要です。これがないと、収入全体を大きくすることはできません
また、資産運用をすることで、マネーリテラシーを同時に身につけることができるというメリットもあります
②資産と負債の違いを理解する
車・持ち家は負債です。
これらを所有しているだけで、ローン・各種税金・維持費が発生するためです。
また、市場価値で新しく購入した場合は、購入時点ですぐに価値が下がる可能性が高いので、リセールバリューを考えるので有れば中古の購入を検討するのも良案です。
③仕事とビジネスの違いを理解する
仕事は働くことそのものをいいます。
一方で、ビジネスは資産となるもの(その場にいなくても稼ぐことができる)のことを指します。
自分のビジネスを持つことができれば、資産を持つことができ、節税の活用で税金をコントロールできます。
支出を削減することにもつながり、蓄財ペースを上げることができるのです。
④学ぶために働け
時間を掛けて自己投資することが最大の投資です。
必要な知識を学べる仕事を選ぶ(自分が必要とするスキルを身につけられる仕事を選ぶ)のが最も効率の良い選択であり、経済的自由への近道となります。
今すぐ取り組みたい家計の節税術
最後に、家計を楽にするのに役立つ、即効性のある節約術を紹介したいと思います。