【移動記録】絶景のアウストラル街道(エル・チャルテン~コジャイケ) / Patagonia

海外旅行

今回の旅の最終章は、パタゴニア・チリ側のアウストラル街道を抜けて、バルマセダ空港を目指すルート

道中の風景は、世界で最も美しいとも言われ、マーブルカテドラルなどの見所もある。一方で、交通がとても不便で、1週間のうちで数日しかバスが出ておらず、運行状況も不安定で、どれぐらいの日数となるのか行ってみないと分からないような、旅人泣かせの地だ

果たして無事にチケットの飛行機に乗れるのか。不安もある一方、道中の景色が非常に楽しみだ。

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エルチャルテン〜ロスアンティグオス


エルチャルテンのバスターミナルで以下のバス会社2社が運行しているのを確認。CALTURは19:30発のバスを週3便CHALTEN TRAVELは11/14以降は19:30の便を毎日運行。(2017年11月時点)

  • CALTUR
  • CHALTEN TRAVEL

旅行時はCHALTEN TRAVELは運行開始前だったので、CALTURを利用1,100ペソで12時間

ロスアンティグオス〜チレチコ


エルチャルテンで事前に確認した情報によると、朝8:30にロスアンティグオスのバスターミナルからミニバスが出ているとのことだったが、到着後に現地バスターミナルの窓口で確認したら、ミニバスは無いとの回答で歩くしか無いと言われた。

シーズン序盤なので運行日が限られているのか。ヒッチハイクの手もあったが、車がほとんど通らずいつ捕まえられるか分からなかったので、仕方なく言われた通り歩くことにした。

チレチコまで距離にして15〜20キロ、3時間ちょっとぐらいか。

ロスアンティグオスからアルゼンチンのイミグレまでは40分ほどで到着。あっさりとスタンプを貰えチリ側の国境へ向けひたすら歩く。

途中、チリ側からのミニバスとすれ違ったが、アルゼンチン側からは全然来なかった。

国境の川を越え、距離にして約半分を歩いたところでミニバスのおっさんに拾われ、チリ側のイミグレに到着。

さらにチレチコまで300CLPでどうだと持ち掛けられた。一本道を歩くのに若干飽きてきたし、早く着くに越したことはないので少し交渉し80ALPで乗せてってもらった。

チレチコ〜プエルトリオトランキーロ


ミニバスのおっさんにチレチコのバスターミナルで降ろしてもらい、トランキーロへ向かうバスを探す。

係員の人に声を掛けられ、トランキーロに行きたい旨を申し入れると、10:00発のバスがあるとのこと。料金は1,500ペソ。会社名はMartin Pescadorというところ

しかし待てども待てども結局この会社のバスは現れず、受け付けのおばちゃんにバスがなくなった旨を告げられ、別の会社の13:00発のバスを紹介された。理由は不明だが、人数が集まらなかったとかそんなところだと思われる。

代わって紹介されたのが、Transportes Costa Carreraというバス会社。料金は同じ1,500ペソ。こちらは結構人が集まっているようで、状況次第では乗れない可能性もあるとのこと。

ちなみに受け付け時の名簿リストの順番は12番目だった。

飛行機の関係で翌日中にコジャイケに到着していないといけないため、ここで乗れなかったらフェリーでプエルトイバニェスへ渡るルートを取るしかなく、マーブルカテドラルを諦めることになる。

プエルトイバニェスへのフェリーは一日一便朝夕どちらかの時間帯で出ているようで、プエルトイバニェスではコジャイケ接続用のミニバスが待機しているのでスムーズとのこと。

安いし楽だが、折角なのでマブカテも見ておきたい。とりあえず13:00になるのを待つしかないので、暇つぶしにチレチコを歩いてみた。


チレチコは南米で2番目に大きなカレーラ湖に面するこじんまりとした街。商店はメインストリート沿いに集中しており10分あれば見きれてしまうような規模。

街のはずれには展望台があり、チレチコの街を一望しながらカレーラ湖を望むことができる。展望台への階段はどことなく万里の長城っぽい。これからのシーズンに向けてだろうか、至る所で道路や建物の新設・補修が行われていたのが目に付いた。


Martin Pescadorで余ったアルゼンチンペソをチリペソに両替し、スーパーで昼ご飯を買って時間を潰す。ちなみに街中にある銀行は両替対応を行なっていなかったり、併設のATMではVISAカードでキャッシング出来なかったりと何かと不便だった

バスや両替についてのあれこれはツーリストインフォメーションに確認した。英語も少し話せ、対応もとても丁寧だった。また、買い物していても、観光客慣れした南部パタゴニアとは一転して、田舎の人々の素朴な暖かさが感じられた。


13:00になり、予定通りミニバスが登場した。問題は乗れるかどうか。窓口に確認しに行くと乗せてくれるとのこと。ほっと胸をなでおろす。ミニバスの座席キャパは、荷物の量にもよるが丁度12人といった感じだった。ギリギリセーフ。


ミニバスは崖に沿った未舗装路を進む。右手には、蒼く澄んだ湖面が果てしなく広がり、その彼方には白い雪の笠を被ったアンデスの山々が聳える。絶景とは聞いていたが、まさしくその通りだった。座席は絶対右側に座るべき


途中、プエルトグアダルという村で15分ほどトイレ休憩を挟み、4時間でプエルトリオトランキーロに到着。

時刻は17:00。早速マーブルカテドラルへのツアーを探すが、既に港がクローズしておりこの日はボートが出せないとのこと。翌日のコジャイケ行きのバス次第では、マーブルカテドラルは諦めざるを得ない状況になった。

恐る恐るツーリストインフォメーションに確認すると、最終バスは11:00〜12:00に出発するとのこと。

8:00スタートの約2時間のマーブルカテドラルツアーがあったので、スケジュール的になんとかなりそうだ。なんだかんだでここまで来れたことに感謝。

マーブルカテドラルツアー


マーブルカテドラルツアーを催行しているツアー会社は、トランキーロのメインストリート(ルート7)沿いに集中している。ボートでのツアーは4社ほど聞いて回ったがどこも10,000ペソ。カヤックでのツアーを行なっているところもあった。かなり興味を惹かれたが時間が合わなかったので断念。14,000ペソ。申し込みは前日の19:00ごろにMaran-Athaというツアー会社で行なった


翌朝、8時前にツアー会社へ向かった。天気は曇天。昨日よりもさらに風が強い。

メインストリートにあるポールを見ると、昨日と同じく赤旗がはためいていた。これはドッククローズのサイン。

ツアー会社へ確認するも、案の定ツアー中止とのこと。この日は一日中クローズらしい。あまり期待していなかったので、それほどがっかりはしなかったが、それでもいつかまた見に来たいとは思う。

ツアー会社のスタッフの兄ちゃん、自分が悪い訳ではないのにとても申し訳無さそうに謝ってきた。


こうなるとさっさと次の目的地へ移動するしかない。翌日のバルマセダ空港からのフライトのため、空港へのシャトルバスが出ているという情報のあるコジャイケへ向かうことにする。

トランキーロからは午前中に何本かバスがあるようだ。バス発着場併設のカフェで確認してみると、次の便は8:30ごろとのこと。

5分前ぐらいにミニバンの運転手に声を掛けられ、10,000ペソでコジャイケに行くと言われたので乗り込んだが、出発すると思いきやすぐにバンを停めどこかへ行ってしまった。

15分ほどするとコジャイケと表示した大き目なバスが目の前に停車したのでそちらへ乗り込んだ。同じく10,000ペソ。ミニバンのドライバーは何をしに行ったのか不明だが、乗客が自分一人で割りに合わないので乗り気でなくなったのかもしれない。一言声を掛けておくべきとは思ったが、バスに乗り遅れたら終わりなので、少々失礼とは思いつつ先を急ぐ。


カフェで500ペソのホットコーヒーを買い、バスに乗り込む。吹き荒れる冷風がバンの窓から入り込んで来ていて、身体はかなり冷えていたので、温かいコーヒーがとても身の薬に感じられ、幸福感に包まれた。

バスは8:50ごろにトランキーロを出発。11:20ごろカスティージョという街を通過し、13:00ごろコジャイケ着。

バスターミナルは住宅街の一角にあるこじんまりとしたものだった。ここからバルマセダ空港へのバスも出ている様子。宿に迎えに来てくれる乗り合いミニバン的なサービスもあったので、そちらを利用した、


軽く町を彷徨ったのち、ネットで目をつけておいた民宿を発見し、チェックイン。

少し休憩して、再びコジャイケの町を散策。

人口は数万人規模でこの地方では結構大きな町だ。中心部には有名アウトドア ブランドのショップやカフェなどが立ち並び、人も多く栄えている様子だった。


翌日はバルマセダ空港から飛行機でチリのサンティアゴへ。

ザ・地方空港といった素朴な佇まいのバルマセダ空港。内部はチェックインカウンターの他、割とちゃんとしたらカフェレストランも併設されていた。


スカイというローカルキャリアでのフライトだったが、遅延することなく出発し、パタゴニアの大地を離れることとなった。

おわりに


全体的にパタゴニア地方は旅の情報が少なく、ある程度行き当たりばったりは覚悟しての旅だったが、やはり余裕のある日程を持つのが大事だと感じた。

特に後半のアウストラル街道は交通機関の運行状況すら不透明で、一か八か的な感じで旅していたが、道中は素敵な街や景色に溢れていて、1〜2日で通り過ぎるのが本当に勿体なく、のんびり観れなかったのがとても心残りだ。

また、街道はパタゴニアの南部のメジャーな街に比べて観光客スレしてなく、長閑で平和で素朴な雰囲気もとても良かった。

このルートは自転車旅の聖地としても有名で、もし叶うのならば次は自転車で道を辿ってみたい。

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