イラン入国、イスファハーンへ / Bangkok (Thailand) ~ Isphahan (Iran)移動記録

海外旅行

約2週間を過ごしたタイを後にし、次は中東の大国、イランを目指す。イランといえば核開発問題等で長年アメリカとの関係が悪く、経済的に閉鎖的な国というイメージが強い。一方で古代ペルシャ王朝の興亡の舞台となった、イスファハーンやシーラーズといった各地方都市には美しい遺跡・建築が数多く残っている。なかなかミステリアスな国だが、訪れた人はかなり好意的な印象を抱く人が多いようだ。まずは、タイ・バンコクからイランのテヘランを経由し、イスファハンへ向かうことにした。

スポンサーリンク

イラン入国準備、タイ出発

バンコク・ドンムアン空港


核保有の問題から、長年アメリカとの対立関係が続くイランでは、海外からの入国審査も厳しく、アメリカと友好関係にある同じ中東のイスラエルの入国記録がパスポートに残っていると、入国許可が下りないと言われているほどだ。

経済も閉鎖的で、クレジットカードが使えず、外貨両替もドルかユーロしかできない。キャッシュが枯れると死活問題なので、十分に手元に用意しておくのが重要だ。また、Wi-fiが使用できず、ネット環境がほぼ利用できないので、事前のしっかりとした情報収集と現地での確認が大切になってくる。

さらに、イラン入国時のアライバルビザ購入にユーロかドルが必要との事だったので、あらかじめ両替所で手持ちのオーストラリアドルをアメリカドルに換えておいた。(AUD200→USD159) タイバーツ経由での換算だったが、レートは悪くなくほぼ相場通りだった。

ビザは、事前取得しておけば安心だが、アライバルビザも発行されているとの情報があったので、 厳しい審査&入国に時間がかかること承知で、到着後に申請することにした。

トランジット中に食べたラクサ@クアラルンプール


フライトはドンムアン空港からクアラルンプール経由のテヘランホメイニ空港まで。ドンムアン空港へは、BTSのモーチット駅から直通バス(A1)で行けた。スクンビットからは約一時間(BTS42バーツ、A1バス30バーツ)。トランジット含めて約14時間の長旅の末、午前零時近くになってテヘラン・ホメイニ空港に到着。

ビザ取得と入国審査

ビザ申請中の入国者


早速アライバルビザ取得のための窓口へ向かう。流れは以下の通りだった。

アライバルビザ取得の流れ

① 受付付近には2名の女性がおり、ビザを取りたい旨を話すと先に旅行保険に加入しろとの指示。

②ビザ申請の窓口の隣にあるBankと書かれた窓口で16ドルを支払い、保険の紙を受け取る。

③再度ビザの窓口へ持っていくと、ビザの申請用紙を手渡されるとともに、ビザ代金は72ドルの支払い指示。想定していたより高い。

④再度Bankと書かれた窓口でビザ代の支払いを済ませ、申請用紙を支払証明書と合わせてビザ窓口へ提出。

⑤窓口付近でしばらく待ち、順番がくると呼ばれ、無事ビザを受領。

ここまでのトータル所要時間は約2時間ほど

ビザを受け取ったあとに入国審査に並ぶが、どこも閉まっていた。ちょっとしてイラン人専用のレーンに数名の入国審査官が現れたが、Foreignerのレーンには誰もいない。

結局ここでも30分待たされたが、何とか無事にイラン入国完了。

タクシーとバスでイスファハーンへ

テヘラン・ホメイニ空港


バゲージピックゾーンの片隅に転がっていたザックを回収してゲートを出ると、深夜にも関わらず沢山の人がいた。もちろんタクシーの客引きもたくさんいた。かなりしつこい客引きもおり、ずっとつきまとわれた。ただ、空港はテヘラン市内から離れており、鉄道等も通っていないので、タクシーを利用せざるを得ないのが実情。

まずは両替所でドルをイラン通貨のリエルに換えてから、タクシードライバーと交渉。レートら公式が1ドル=33,000リエル程度だったのが、両替時のレートは1ドル=392,000リエルだった。10倍以上違う。公式相場は操作されたものなのか全然当てにならなかった。ちなみに日本円のリエルへの両替も試したが、空港内で対応して貰える両替所は見つけることができなかった。


テヘラン市内にあるバスターミナルへ向かう。目標金額はネットで入手した情報に基づき400,000リエルに設定。タクシードライバーは最初800,000リエルと吹っかけてきた。粘っても700,000リエルまでしか下がらなかったので、他のタクシードライバーにも色々聞き込んで見たが、どこも高い。最初のドライバーがしつこく食い下がってきたので500,000リエルで申し入れたら向こうも合意した。


タクシーは年季の入ったオンボロのセダンで、運転はかなり荒かった。このタクシードライバーに限ったことではなく、周りを走っているすべての車が荒っぽい。車線が全く意味をなしておらず、イラン滞在中にウインカーを出している車を見た記憶がない。信号も基本的に無視されがちなため、街中の交差点では渋滞+クラクションのオンパレード。事故ってる場面には一度も出くわさなかったが、よくこれで事故らないなと思った。


タクシードライバーは飛ばしに飛ばした末、高速道路の両替所付近の休憩所に停車。イスファハーン行きのバスがあるテヘラン市内のメインバスターミナルまでお願いしたつもりだったが、どこにもバスターミナルはない。どういうことか問いかけると、タクシー運転手は隣に停車していたよりバスを指差し、あれがイスファハーン行きだと言ってきた。バスの乗務員も近寄ってきたので行先と値段を確認すると、イスファハン行きで330,000リエルと回答してきた。深夜のバスターミナルまで行ってチケットを探し回るのも面倒だということもあり、このよくわからない場所でバスに乗り換えることにした。

バスに乗り込んだ後になってから、タクシーの運転手へ支払いの際に、案の定暗闇の中で紙幣カウントをごまかされ、大幅にボッタクられたことが発覚。怒りが爆発しそうなのをこらえながら、客商売は金がすべてで、自分の身は自分で守ることを自らに戒め、気を引き締める。

眠れそうにない夜の帳の中、バスはかつて世界の半分と呼ばれるほどの栄華を誇った美しい都市、イスファハーンへ近づいていく。

タイトルとURLをコピーしました