イスラエル入国~出国・移動・滞在宿について / Israel

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イスラエルについて


第一次大戦後にイギリス統治下のパレスチナが建国され、第二次大戦後に国連によって発表されたパレスチナをユダヤ人とアラブ人の国家に二分するパレスチナ分割決議を元にユダヤ人が独立宣言し、イスラエルを建国。第一次中東戦争が勃発しエルサレムが分断され混乱が始まる。第三次中東戦争後、ヨルダンの統治下だったエルサレム旧市街を、ユダヤ人が国際的な認可を得ずに自身の統治下に入れてしまった。

このような経緯を経て、今日のパレスチナ問題に至る。現在でも国際的にはエルサレムはイスラエルの領土とは正式に認められおらず、不法に占領しているという解釈もできてしまう。

こんな背景もあり、イスラエルは周辺のアラブ諸国に対してとてもデリケートな感情を持っている。これが世界一厳しいと言われる入国審査に繋がっているのだろう。特にアラブ・イスラム諸国に入国記録があり、何らかの繋がりがある可能性のある人物に対しては徹底的な調査を行うスタンスだ。

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入国の様子

次なる目的地は聖地エルサレム。ヨルダンからイスラエルへは陸路での国境越えとなる。イスラエルといえば、厳格な入出国審査で有名。イスラム圏の国への入国履歴があると別室送り、最悪の場合は入国許可が下りない可能性もあるらしい。ちなみに僕が当時入国しようとしたタイミングではざっと思い出しても5カ国は過去にイスラム圏の国を訪れていたので、無事に国境を越えられるだろうか大きな不安を抱いていたことを覚えている。

アンマン〜国境越え


アンマンから国境(キングフセインブリッジ)まではJETTバスを利用した。チケットは当日購入したが、ネットでも購入可能なようだ。朝7時発のバスで10 JOD、1時間ほどの道のりで目的地の国境まで到着した。


まずはヨルダン出国。バスを降りて近くの建物で簡単な荷物検査。そして一旦外へ出て、別の建物のイミグレで出国検査。この時に出国税10 JODを支払った。この時パスポートは出国の検査官に回収される。そして外のバスに乗り込むよう指示を受ける。バスはJETT社のもので、国境を越えてイスラエルのイミグレまで行く。運賃は5.5 JOD+荷物1.5 JOD。

アンマンからJETT社のバスを利用した場合は、その時のチケットを提示すれば運賃は不要。乗車後、預けていたパスポートを返却された。

イスラエル入国審査


ここまでスムーズにこれたが、次が問題。イスラエル入国は、集めた情報によると2時間は覚悟した方がいいとのこと。まあ何とかなるだろうとイミグレの列に並ぶ。同じバスに乗車していた欧米や中国からの旅行者は何事もなかったかのように通過していく。そして自分の番。入国審査官とにこやかに軽く挨拶する。ここまでは変わりない。しかし、パスポートのページをめくるに連れ表情が険しくなっていった。イランなどの、イスラム圏の国のスタンプが問題なのだろう。この時点である程度腹をくくる。そして、入国の目的や、イランへの入国理由、果ては父親の名前や祖父の名前なども聞かれ、近くの席で待機するように指示を受けた。質問には特に問題なく答えたつもりだったが、祖父の名前が思い出せず若干詰まったのが印象悪かったかもしれない。ごめんじいちゃん、でも普段はじいちゃんとしか呼ばないし、これまで祖父の名前を聞かれたことなんてないから覚えてなかった。


1時間ほどだろうか、ベンチにしばらくの間おとなしく座っていると、別の職員が二人きて、別の控え室へ案内される。この時自分以外にももう1人アラブかスラブっぽい顔立ちの男性旅行者が連れてこられていた。控え室でも1時間ほど待たされ、別室へ案内される。


別室では一対一で質疑応答。そんなに高圧的な態度ではなかったが、質問責めが待ち受けていた。入国ゲートでも聞かれた入国理由のほか、イランでの滞在について事細かに質問された。30個近くの質問を受け、フェイスブックのマイアカウントのページまで見せた挙句、ようやく解放され、再び外で待機するよう指示を受ける。

その後も2時間ほど待たされた。空調が効き過ぎてとても寒かった。ようやく入国許可が出たのは、到着から4時間半が経過してからだった。流石にぐったりだ。ゲートクローズの時間を既に過ぎてしまったのだろうか、すでに他の旅行者はほとんどおらずイミグレは閑散としていた。エルサレムまでの足は残っているか不安になったが、ちゃんと乗り合いバスが待機しており、40分ほどでエルサレム旧市街のダマスカス門付近に辿り着くことが出来た。

出国の様子

ベングリオン国際空港

イスラエルからの出国は、テルアビブのベングリオン国際空港から空路でマルタへ向かう航空機を利用した。
イスラエルは入国と同様に出国もかなり厳しく検査される

まず、航空会社のチェックインカウンターの手前で、検査員に質問をされた。(この検査員がめちゃくちゃ美人だった。)

案の定イスラムの国への入国記録が引っかかり、イスラエル美女の検査員に入国理由や滞在先での友人の有無などを聞かれた。今回はイランのみならず、過去に旅行で訪れたトルコやマレーシア、インドネシア、モロッコなどについても同じ内容の質問をされた。これだけイスラム圏の国への入国記録があると不審者認定されてしまったようで、イスラエル美女の検査員にかなりきつく睨まれながら詰問をされた。入国時と同じく別室送りにされ、フライトに間に合わなかったらどうしようか。最悪出国拒否されたら、死海で塩でも作って売りながら暮らそうかな。でもこんな美人なお姉さんなら一生死ぬまで質問され続けてもいいな。なんて思ったが、無事に通してもらえた。

荷物検査も徹底的に行われたようで、ザックを開けると物の配置がガラッと変わっており、イスラエルの法令に基づき荷物調べさせて貰いました的な紙が入っていた。

どこまで自分の個人情報が調べられたのだろうか、別に何もないただの一般人なのでどうでもいいけれど。詳しくは知らないが、諜報機関のモサドが世界一と呼ばれているのもこうした徹底的な情報管理の体制があるからなのだろうか。民族の感情が入り組んだ根はどこまでも深そうだ。

イスラエル恐るべし。

宿

Chain Gate Hostel

  • 場所:Bab El-Silsileh 155, エルサレム, 97500
  • ルームタイプ:12人ドミ
  • 朝食:あり
  • 料金:54シュケル→44シュケル
  • 備考:岩のドームに入る外壁の真横のロケーション。部屋は狭い。バストイレは2箇所ずつ。宿泊費は10シュケルおまけしてくれた。
  • おすすめ度:4/5

Hebron Youth Hostel

  • 場所:Old City Jerusalem 8 Aqbat Etkia Souk, Khan El Zeit, エルサレム, 72077
  • ルームタイプ:20人ドミ
  • 朝食:なし(夕食付き)
  • 料金:42ILS
  • 備考:オーナーが日本人好きでフレンドリー。ドミは大部屋だった。夕食付きなのがありがたい。味も悪くなかった。
  • おすすめ度:4/5

食事

旧市街内部のレストランはどこも高く、お世辞にも味もおいしいとはいえない。僕自身もふらっと入ったレストランで何気なく頼んだセットメニューが日本円換算で3,000円ぐらいしてショックを受けた。(これが旅中で食べた最も高額な食事となった。)

また、出店で売られているジュースは、作られてから時間が経っているものもあり、飲むとお腹を壊す可能性があるので、なるべく作り立てを購入することを強くおすすめする。

移動

国境〜エルサレム

  • 移動手段:シェルート(乗合バス)
  • 乗車場所:出入国管理の建物の外
  • 降車場所:ダマスカス門付近
  • 所要時間:約40分
  • チケット購入方法:出入国管理棟を出たところにあるロータリーのチケット売り場
  • 料金:10 JOD
  • 支払い:現金
  • 備考:入国審査で4時間半待たされ、ツーリストがほとんどおらず足がなくなっていないか心配だったが、乗合バスがちゃんと待機していた。乗客は3人しかいなかったがすぐに出発してくれた。

エルサレム〜ベツレヘム

  • 移動手段:バス
  • 乗車場所:ダマスカス門外のバスステーション
  • 降車場所:ベツレヘムのヘブロンバスステーション近くの路上
  • 所要時間:約40分
  • チケット購入方法:バス運転手から
  • 料金:6.8ILS
  • 支払い:現金
  • 備考:帰りの乗降場所も同じ。パレスチナから出る時にパレスチナ人は一旦社外に降り、イスラエル兵が車内点検していた。パスポートチェックはされなかった。

エルサレム〜テルアビブ

  • 移動手段:トラム&バス&電車
  • 乗車場所:ダマスカス門〜(トラム)~シティセンター〜(バス)~Savidor Centor〜(電車)~ベングリオン空港
  • 料金:6+16+13.5ILS

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